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2008年8月11日 (月)

『海辺のカフカ』   村上 春樹

新潮文庫  上下巻

ふつう

読み終わってかなりがっかりした。もちろん、よかったところもあるので「ふつう」の評価にしたが……。

まず上巻で、「世界でいちばんタフな15歳の少年」の物語だと読者に期待させているのだが、ちっとも「世界でいちばんタフな15歳の少年」の物語だとは思えなかった。それとも作者はあれくらいで、世界でいちばんタフな15歳の少年を描いたつもりなのだろうか?

もちろんタフな場面もあるのだが、それは下巻になってからの一部であって、上巻ではほとんどタフな場面などない。まさか、家出くらいでタフだと作者やほかの読者は思っているのか。

上巻に関しての欠点はもうひとつ。「猫殺し」のシーンである。あれがこの小説にとってどれだけ必要なシーンなのか、読み終えたあとでもわからなかった。

下巻に関してはそれほどの欠点はないが、第42章355ページ以降(「入り口の石」以降)の小説としての説得力が弱い。もっと短編であれば読者を眩惑させることもできたのかもしれないが、わたしにはそれ以降は下手なつじつまあわせにしか見えなかった。

それと、魅力的なキャラクターであるナカタさんがどうしてナカタさん状態になったのかが、上巻で必要以上に長く説明らしき文章があって、それも下巻でカタがつくのかと思いきや、そちらのほうはほとんど展開がなかった。あれだと説明にはなっていない。虚飾・粉飾である。

セリーヌの『なしくずしの死』か『世の果ての旅』のどちらか、もしくはその両方と印象が似ていると思うが、セリーヌの作品よりはずっと下である。

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